とある教師の教育突破論

現代教育への困難にどう対処し、突破していくかの糸口を独自に考えた独断と偏見に満ちた教育論を展開していきます。

トラブルが起こりにくい、だけど楽しい遊びはこれ一択!!

なさん、こんにちは。

Mr.スナフキンてす。

ブレイクスルー第2弾です。

本日は、休み時間の外遊びについて
紹介したいと思います。

前置きはなしにして、
結論から言いましょう。

休み時間の外遊びは、これ一択、
氷おにです。

真夏のこの暑い日に氷おに、
響きは涼しいですが、
やっていることは、
超ハードです!!!!

涼しさの微塵も欠片もない、
スポーツ根性丸出しの、
何ならこの時期、マジで熱中症
なりかねない氷おにです。

僕は、1年間ずっとこの氷おに
子どもとやっています。

1年間ずっと?
飽きないの?

いやぁ、飽きないんですよねぇ、
子どもは…。

僕はねぇ…、
もうとっくに飽きてます。

なんせ、もう3年以上、
平日なほぼ毎日やっていますからね!!

ホント、ヤだなぁ…、
と思いながら毎日やっています。

夏休みは、この氷おにから解放されるので、
今はホント毎日清々しいです。

しかし、なぜ氷おになのか?

ごっこじゃダメなのか?

ドッヂボールはダメなのか?

こんな疑問が浮上してくると
思います。

別に、鬼ごっこでもドッヂボールでも
いいのですが、
氷おにの方が学校経営していくのに
いろいろメリットがあるので、
僕はそのために氷おにを採用しています。

では、今からそのメリットをお話しますが、
まず、前提があります。

先生も一緒にやってあげてくださいね。

できれば、毎日…、
中間休みか昼休みどちらかでも…、
やってあげてくださいね。

もちろん、
研究授業とかで
バタバタしている日は結構ですよ。

それでは、メリットのお話に
入りましょう。

メリット
①揉め事が起こりにくい。
②仲間意識が生まれる。
③目立たない子どもも輪に入れる。
④ストレスを発散しやすい。
⑤走力が上がる。

こんなもんですかね。

順番に説明していきましょう。

①揉め事が起こりにくい

氷おには、比較的
揉め事が起こりにくい遊びです。

ドッヂボールのように、
勝ち負けがないので、
負けチーム特有の
イライラがないのです。

先生もご存知かと思いますが、
負けチームは悔しさのあまり、
負け惜しみを言ったり、
勝ちチームに悪態をついたりして、
休み時間が終わった瞬間に、
第2の休み時間に突入することもしばしば。

(指導時間という名の…。)

外野の熱血少年がいくら投げても、
相手チームの内野を当てられず、
今にも噴火しそうなフラストレーションを
抱えることもないですし…。

勝ち負けがないだけなら、
ごっこでいいのでは?と
思う方もいるかと思いますが…、

あるんですよ、
ごっこにも勝ち負けが…。

タッチできずに
ずっと鬼であり続ける
走るのが得意じゃない子どもは、
タッチされた瞬間負け決定です。

そして、チャイムが鳴るまで、
ずっと走り続けることになります。

なんとも痛々しい…。

その点、氷おには勝ち負けがありません。

え、鬼と逃げる役があるなら、
勝ち負けがあるんじゃ…。

チッチッチッ…


ここで、氷おにの鬼を立候補制にします。

鬼をやる子どもなんていないんじゃ…。

チッチッチッ

先生が鬼になれば、
先生が好きな子どもは勝手に鬼に
なってくれます。

(むしろ、僕のクラスでは
鬼の方が希望者が多いです。)

自分の意思で鬼になったら、
何も異論はありません。

あとはそれぞれが己の職務を
全うするのみ。

鬼は狩る。

(いや、狩るって…。)

逃げるは逃げる。

(そのままやんけ…。)

でも、鬼は捕まえられなかったら、
やっぱり、イライラするんじゃ…。

逃げるは捕まったら、
イライラするんじゃ…。

それをカバーするための
メリット②
仲間意識が生まれる
です。

氷おにでは、
ごっこではあり得なかったものが
生まれます。

それが、仲間意識です。

ごっこは、個の遊びです。

仲間意識は生まれません。

何とか芽生えさせようとしても、
そこで生まれるのは、犠牲と裏切り、
そして、さらなる絶望です。

ごっこの目的は、逃げるをタッチして、
鬼と逃げるを交代すること。

足の遅い2人がタッグを組んで、
1人を追いかけたとしましょう。

この時点で、もう結果はご想像の通り、
タッチできるのは、1人だけなので、
残された側は、協力したことを後悔します。

裏切りを感じ、
「僕は、ドジで間抜けだ…。」
と考え、絶望にうちひしがれます。

ですから、やはり鬼ごっこ
個の遊びと言え、
仲間意識は到底芽生えることは
ないでしょう。

それに対し、氷おには逃げるも鬼も
両方とも協力しなければ、
楽しく続けていくことはできません。

逃げるは、言わずもがな、
捕まって凍った友達をタッチして
解凍してあげることです。

凍った逃げるは、
誰彼かまわず助けを求めます。

それこそ、あまり仲良くなくて、
目立たない子どもでもです。

そこで、目立たない子どもが
クラスの人気者を助けた日には、
新たな友情が生まれ、
目立たない子の中に、
自己肯定感と自己満足感が
生まれるかもしれません。

鬼は鬼で、
目的は逃げるをタッチして凍らせること。

ここで、ある
協力関係と達成感ご生まれます。

「おい、あいつ追いかけようぜ!!」

足の遅い2人が、足の速い1人を
追いかける。

2人でダメなら、3人で…。

今まで足が遅いという理由で、
自己否定に陥っていた子どもが
「力を合わせれば、僕だってやれる!!」
と世界が変わる瞬間です。

先生と協力すれば、
そこでも信頼関係が芽生え、
最後にハイタッチなんてしたら
最高ですよね。

しかし、ここで
あまり物事を深く考えない子どもは言うんです。

「2人で来るなんて、ズルい!!」と。

そう言われたら、先生、
こう言ってあげてください。

「だったら、足の速い君も十分ズルいよ。」

個で勝てないなら、
数で勝つ。

そんなもの、戦いの世界では常識です。

それを否定するのは、
考えることを辞めた愚か者の
一方的な都合です。

挟み撃ちに対し、苦言を呈する子どもにも
同じことが言えます。

勝つために必要なことは何か、
それを考えることを逃げるも鬼も
両方とも行った瞬間、
その氷おには別の次元のものとなります。

遊びに「思考」が
加わる瞬間です。

遊びながら、勉強ができる。

最高ですね。

考えて、協力し、助け合える…
氷おにはそういう遊びです。

逆に言えば、
氷おには、個の身体能力よりも
思考と努力でどうにかできる遊びであり、
それを止めた瞬間、負けが決定する遊ぶとも言えます。

③目立たない子どもも輪に入れる

これは、先程少しお話しましたが、
足が遅くて目立たない子も、
ずっと1人で追いかけ続けることがなく、
友達と協力し、
その結果、友情が芽生えるかもしれない、
というお話です。

④ストレスを発散しやすい

氷おには、ドッヂボールに比べ、
運動量が圧倒的に高いです。

休み時間でも、ストレスが溜まるのは、
少ない運動量が原因の一部である
と僕は思います。

ボールが来なくて、投げられなくて、
ほとんど立ったままだと、
楽しくないですしね。

それに比べ、氷おにはずっと走ってます。

ホントに、もうこれでもか、
と思うくらい…。

いやぁ、氷おに後の授業、
ホントに辛い…。

でも、この辛い中、
意地でもベル着を守ると、
ベル着指導にも説得力が出て、
授業にもハリが出ます。

しっかり走り回って、
楽しかったー!!
と言いながら、急いで教室へ戻り、
水分補給をして授業へ。

子どもも大人も汗だくですが、
授業への入りはかなり良いです。

ストレスがしっかり発散できた証拠ですかね。


⑤走力が上がる

まぁ、ずっと走ってますからね。

でも、これは何を目的としているかというと
運動会です。

もし、運動会前に50mのタイムを
計らないのであれば、
4月に計ったもので、
運動会の徒競走の走順を決めます。

4月からずっと氷おにをしてたら、
子どもの走力は嫌でも伸びます。

そうしたら、徒競走の順位は
総ナメできます。

そして、運動会の閉会式のあと、
教室で一言、
「今まで一緒に氷おにやってきたからな!!」

これで、子どもの心はがっちりキャッチ!!

目立ちたがりの子は、
「これからもこの先生についてこ!!」

目立たない子も
「この先生と一緒に頑張れば、
力がつく!!」

子どもは足が速いことに、
ひときわ関心がありますからね。

男の子だと、
足が速いという理由だけで
モテるし…。

半年間の自分の歩んできた道が
正しいものかどうか確信する瞬間です。

そして、この確信は
残りの半年間も色褪せることなく、
何なら、子ども同士の口コミ情報にも
良い影響を与えます。

「来年は、○○先生がいい!!」

4月の担任発表の際、
自分のクラスから歓喜の声が、
他のクラスから落胆の声がしますよ。

そうなったら、
もうその学校での生活は安泰ですね。

さて、5つの理由を挙げましたが、
一番大切なのは、
先生が子どもと一緒に遊ぶ、
これに尽きると思います。

そして、これが一番大変です。

でも、まぁ、やってみると、
意外と面白いかもしれませんよ。

頑張ってくださいね。


それでは、今日はこの辺で。

最後までお付き合いくださり、
ありがとうございました。